ダリアの花言葉は？花言葉の逸話とは？

初夏から秋にかけて、庭先で大輪の鮮やかな花を咲かせるダリア。

一瞬で人の目を引き付けるその存在感から、
フラワーアレンジメントや花束でも人気の花の一つです。
　

　

　

ダリアには色だけでなく花の形にもさまざまなバリエーションがあることから、
愛好家も多く今日に至るまで品種改良が盛んに行われてきました。

今回はそんなダリアの魅力をあますことなくお伝えしちゃいます。

　

　

人名から付けられた？ダリアの名前の由来

ダリアの名前は、植物の学名を確立させた植物学者リンネの弟子、
アンデシュ・ダールの名前にちなんで付けられました。

彼はリンネの「植物標本集」を編纂したことで有名で、
彼の残したリンネの標本集は今なおスウェーデンの自然史博物館に保管されています。

　

　

また、ダリアには天竺牡丹という和名も付けられています。

これはダリアの花が牡丹の花に似ており、
オランダ人から日本に伝わってきたため付けられました。

　

　

天竺とはインドの旧称ですが、当時の日本には異国から伝わった珍しいものに、
「天竺」と名付ける傾向があったことからこの和名が付けられたのだとか。

　

　

ナポレオンの后妃に愛された花、ダリア

　

　

ダリアを愛した著名人の中でも特に有名なのが、
ナポレオン1世の最初の后妃ジョゼフィーヌです。

パリ郊外マルメゾンにあったジョゼフィーヌの邸宅の花壇には、ダリアをはじめとして、
珍しい品種の花がたくさん植えられていました。

　

　

彼女は花の盛りが近づくと、園遊会を開催して参加者たちに育てた花を自慢します。

庭園にはたくさんのダリアが咲いていましたが、参加者が分けてほしいと頼んでも、
ジョゼフィーヌは一度たりとも誰かにダリアを渡すことはしませんでした。

　

　

ある日、ジョゼフィーヌの侍女の一人が彼女にダリアを1輪分けてほしいと頼んだのですが、
やはりジョゼフィーヌは断りました。

侍女は悔しがり、愛人のポーランド貴族に、
ジョゼフィーヌの庭園のダリアの球根を持ってきてくれるようにねだります。

　

　

このポーランド貴族は、ジョゼフィーヌの庭園の園丁に金貨を与えて、
ダリアの球根を手に入れました。

侍女はそのダリアの球根を育てて自分の庭でダリアの花を咲かせます。

それを知ったジョゼフィーヌは園丁を解雇し、侍女を破門してしまいます。

　

　

この事件以降、ジョゼフィーヌはダリアの花への興味を失ってしまったのだとか。

ダリアにとっては、とても災難な話ですね。

　

　

華麗？移り気？ダリアの花言葉

華麗

優雅

気品

威厳

感謝

移り気

裏切り

不安定

　

　

ダリアにはたくさんの花言葉があり、花の雰囲気から連想される「優雅」や、
「気品」のようにポジティブな花言葉から、
「移り気」や「裏切り」なんてネガティブな花言葉も。

　

　

この「移り気」や「裏切り」という花言葉は、
先ほどご紹介したジョゼフィーヌ后妃の逸話が元になっているのだそう。

また、フランス革命の不安定な時期にダリアが流行し始めたことから、
「不安定」という花言葉も付けられてしまいました。

　

　

花言葉の付け方にも時代や時流が反映されるといういい例ですね。

　

　

色によっても異なる、ダリアの花言葉

ダリアには色によっても花言葉が付けられています。

せっかくなので色別のダリアの花言葉も紹介していきます。

　

　

・黄色いダリアの花言葉
　

　

　

優美

栄華

　

　

ナポレオンの時代を象徴するともいえるダリアの花。

彼の財力や権力を象徴するような「栄華」という花言葉を使われる一方で、
黄色のダリアがもつ優しい雰囲気から「優美」という花言葉も付けられています。

　

　

・赤いダリアの花言葉
　

　

　

華麗

栄華

　

　

「栄華」は黄色と同じですが、その華やかさ、艶やかさから、
赤のダリアには「華麗」という花言葉が付けられました。

　

　

・白いダリアの花言葉

感謝

豊かな愛情

　

　

赤や黄色が持つ華やかな花言葉とは対照的に、清楚な印象の花言葉を持つ白のダリア。

お世話になった人に感謝を伝えたいときに渡すと喜ばれそうです。

　

　

ダリアのまとめ

その華麗さでたくさんの人々を引き付けてきた花、ダリア。

「わたしと小鳥とすずと」で有名な詩人、金子みすゞの詩の中にも、
ダリアの花は登場しており、日本人からも愛されてきたことが分かります。

花の形もさまざまで、ずっと見ていても飽きない花の一つです。

　

　

東京の町田にはダリア園も存在し、毎年多くの人々の目を楽しませています。

ダリアに興味を持たれた方は、一度訪れてみてはいかがでしょうか。

きっと、ダリアの魅力の虜になることでしょう。