柊(ヒイラギ)の花名の由来と花言葉とは??
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この記事では、柊(ヒイラギ)の花言葉や花名の由来、
柊(ヒイラギ)という名前の入っている植物が何かなどをまとめました。
これであなたも柊(ヒイラギ)通。
目次
柊(ヒイラギ)の花名の由来とは??
あなたは柊(ヒイラギ)というとクリスマスを連想するのではないですか?
でも残念ながらそれは西洋柊(クリスマスホーリー)と呼ばれるもので、
昔から日本にある柊(ヒイラギ)とは別物なのです。
もともと日本にある柊(ヒイラギ)はモクセイ科モクセイ属ですが、
西洋柊(クリスマスホーリー)は、モチノキ科モチノキ属なのです。
そして、今回取りあげるのは西洋柊(クリスマスホーリー)の方でなく、
古来より日本にある柊(ヒイラギ)です。
この項目では、なぜ「ヒイラギ」と呼ばれるようになったのかをまとめました。
<柊(ヒイラギ)が柊(ヒイラギ)という名なのは・・・>
柊(ヒイラギ)の名前の由来は、葉の縁のトゲを触るとヒリヒリ痛むところから、
“ヒリヒリ痛む”という意味の古語である、
≪ひひらく≫に由来すると言われています。
また、古事記に≪比々羅木(ひひらぎ)≫という記載があり、
この“ぎ”は“木”のことで、
≪ひひらく木≫というのが語源ではいかと言われています。
と、これで終わるかと思ったら、
なぜこの字なのかということまで分かってしまいましたので、
もうしばらくお付き合いください。
漢字の≪柊≫の由来は、冬に花が咲くということもありますが、
“ひひらく“という意味の漢字である“疼”と関連付けられて、
日本でつけられたものだと思われます。
まさか、古事記まで繋がるとは驚きでした。
そんな古くから親しまれている柊(ヒイラギ)、実は別名があります。
そして、その別名とある伝説が、
日本古来の風習(行事)に関連していることをご存知でしょうか?
柊(ヒイラギ)の別名と伝説
先程話に出した柊(ヒイラギ)の別名ですが、何だと思いますか?
実は前振りにヒントがあったのですが・・・。
そう。“鬼の眼突き”って言うんです。
これは、鬼が柊(ヒイラギ)の葉のトゲトゲに目を突かれて、
逃げていったという伝説から来ているようです。
また、鰯の匂いも苦手だと伝えられているため、
節分には柊(ヒイラギ)鰯をつくり、玄関に飾ります。
その目的は「鬼除け」「魔除け」などで、
ある種のおまじない的なものです。
鬼が苦手な鰯と触ると痛い柊(ヒイラギ)を組み合わせ、
飾ることで悪いものから家を守ってくれると信じられています。
現在は柊(ヒイラギ)鰯を飾っているお宅を中々見る機会はありませんが、
未だ地域によっては風習として残っていると聞きます。
ぜひ、その火を途絶えさせないでほしいと思いました。
柊(ヒイラギ)の花言葉
花名の由来、別名と来たらやはり花言葉は外せないでしょう。
ということで調べてみました。
「日本在来の柊(ヒイラギ)の花言葉」
★用心深さ
★用心
★保護
★先見の明
★先見
★剛直
★歓迎
名前に柊(ヒイラギ)と入っている植物
それではいよいよ名前に「柊(ヒイラギ)」と入っている植物をご紹介致します。
★ヒイラギモチ
黐の木(もちのき)科。
学名
Ilex cornuta (Ilex:モチノキ属、cornuta:角のある)
Ilexは、 「holly」の古代ラテン名。
別名
「支那柊(しなひいらぎ)」
「柊擬(ひいらぎもどき)」
「チャイニーズ・ホーリー」
★西洋柊(クリスマスホーリー)
モチノキ科モチノキ属
★柊南天
目木(めぎ)科。
学名
Mahonia japonica(Mahonia:ヒイラギナンテン属、japonica:日本の)
Mahonia(マホニア)は、19世紀のアメリカの植物学者、
「Mc.Mahon(マクマホン)さん」の名前にちなむ。
★柊(ヒイラギ)
木犀(もくせい)科。
学名
Osmanthus heterophyllus
(Osmanthus:モクセイ属、heterophyllus:種々の葉のある)
Osmanthus(オスマンサス)は、ギリシャ語の、
「osme(香り)+ anthos(花)」が語源。
西洋柊(クリスマスホーリー)と混同されがちですが、科や属などが異なります。
日本在来種の柊(ヒイラギ)はモクセイ科モクセイ属なのに対し、
西洋柊(クリスマスホーリー)はモチノキ科モチノキ属なので、
同じ仲間、グループではないのです。
覚え方としてはクリスマス=西洋柊(クリスマスホーリー)
節分の柊(ヒイラギ)=日本在来種と覚えるといいかもしれませんね。
群馬県指定天然記念物駒岩の柊(ヒイラギ)とは??
あなたは、とある県で指定天然記念物になっている柊(ヒイラギ)があることをご存知でしょうか?
実はもう、ネタバレしていますが、
その柊(ヒイラギ)とは「駒岩の柊(ヒイラギ)」と呼ばれているもので、
群馬県指定天然記念物なのです。
このことからずいぶん色々な時代の景色を見てきたのであろうことは、
容易に想像出来ますよね?
その想像は当たりです。
実はこんな歴史があったのです。
<駒岩の柊(ヒイラギ)って??>
明治時代のはじめ頃、子供の火遊びが原因で(もとで)焼失した観音堂の境内木で、
柊(ヒイラギ)としては、最大の巨木と言われています。
また、柊(ヒイラギ)の花が咲く時期が麦を撒く時期に適していると言われ、
農作業の指標としても役立っていたということのようです。
このことからも分かるように、人々の生活にかなり密着していたようです。
このことから単に最大の巨木という理由だけでない何かが、
大いに働いたと思われます。
それは、風習の面でも言えることではないでしょうか。
というわけで、次の項目は、ある風習×柊(ヒイラギ)でお伝えしていきます。
節分×柊(ヒイラギ)
えっ?ある風習って節分??
節分と柊(ヒイラギ)にどんな関係が?
そう思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
それも仕方ない事。
なぜなら、最近は「柊(ヒイラギ)鰯」を飾るお宅をあまり見なくなってしまいましたから。
だからあなたが、えっ?節分?クリスマスでなくて?
と思ったとしてもおかしくないです。
おそらくそれが平均的な反応でしょう。
ですが、このことは知っておいてください。
実は、日本に昔からある柊(ヒイラギ)と、
クリスマスに使われる柊(西洋柊・クリスマスホーリー)は全く別物なんです。
ここをまずは押さえておいて下さい。
その上で柊(ヒイラギ)がどのような形で節分に関わっているのかを、一緒に学んで行きましょう。
節分×柊(ヒイラギ)=???
???の部分に入る言葉は、「柊鰯(ヒイラギイワシ)」です。
これを玄関に飾る意味は「魔除け・厄除け」、
そして、魔物や災難を避けるおまじないとしても使われていました。
この風習は古く土佐日記にも記載があります。
しかし、当時はボラという魚の頭であったようです。
どのタイミングで鰯に変わったのか不明ですが、
安く大量に手に入るものを使っていたのではないかと思います。
是非こういう風習は残して欲しいと思いました。
柊(ヒイラギ)×俳句
柊(ヒイラギ)って実は、文学とりわけ俳句とは縁が深いことをご存知でしょうか。
かなり多くの俳人が柊(ヒイラギ)を季語として使い句を詠んでいます。
流石に全部は紹介できませんが、8個ほどご紹介致します。
それがこちらです。
★ふれみぞれ柊(ヒイラギ)の花の七日市 其角
★屋根ふいて柊(ヒイラギ)の花住みにけり 鬼城
★隠れ栖む柊(ヒイラギ)の垣花咲きぬ 草城
★柊(ヒイラギ)の花と思えど夕まぐれ 風生
★垣ながら柊(ヒイラギ)咲ける月夜かな 悌次郎
★柊(ヒイラギ)の花のともしき深みどり たかし
★柊(ヒイラギ)の花にかぶせて茶巾干す みどり女
★柊(ヒイラギ)の花一本の香りかな 素十
などなど沢山の句が読まれています。
俳句はその一瞬一瞬を大事にします。
過ぎ去った季節は詠んではいけないけど、
季節の先取りは許されているので「まさに冬」という時に詠んだのか、
「(季節の)先取り」をしたのかまでは、分かりませんでした。
現代社会を生きるために我々が無意識になのか、
意識的かは別にして、捨ててきてしまったものを思い出させます。
いつでもなんでも欲しい時に欲しい分だけ手に入る時代だからこそ、
こういう歴史ある風習を大切にし継承していきたいと思いました。
柊(ヒイラギ)についてのまとめ
いかがでしたか?
少しは参考になりましたか?
今回テーマが「柊(ヒイラギ)」でしたが、
そこからなんと柊(ヒイラギ)という言葉が入った植物や俳句との関わり、
駒岩の柊(ヒイラギ)の話など色々見聞が広がったかと思います。
そして、今回つくづく思ったのが、
パッと見似ていても実際は全然違うモノだということを学びました。
コレは動植物等に限らず、我々人間にも言えることです。
日本柊と西洋柊(クリスマスホーリー)どちらかが優れているかではなく、
それぞれに歴史や文化宗教的な意味などが含まれた「聖なるもの」であることは、
日本も西洋も関係なく在るような気がしました。
その上でですが、華やかさには欠けますが、
重厚さというか深みというか厳かさは日本の柊(ヒイラギ)や日本の風習に活かした形の方が、
色濃い気がします。
どちらも素晴らしい植物ですから色々工夫して、
あなた好みの楽しみ方を見つけられるのもいいかもしれませんね。
最後まで読んで頂き有り難うございました。
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